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日本の技術を生かした地場産業プロジェクト「カケラカケル」のアクセサリー

#ブランドニュース

2017.12.30 12:09

日本の技術を生かした地場産業プロジェクト「カケラカケル」のアクセサリー

先日の装苑蚤の市で見つけた“カケラカケル”。
磁器のカケラを金継ぎという修復技法で継ぎ合わせたデザイン。
青と白に金色、爽やかで品を感じるアクセサリーで目に留まった。

カケラカケルのアクセサリーを制作しているのは、広告制作会社“たき工房”だ。
たき工房のプロダクトブランド“TAKI PRODUCTS”その中で今年立ち上がった地場産業プロジェクトチーム“ippo”。
デザイナー、コピーライター、プロデューサーなどが集まったこのチームからカケラカケルが生まれた。
デザイナーの1人が愛媛出身ということもあり愛媛県の地場産業の“砥部焼”に目を付けた。
愛媛県砥部町を中心に作られる陶磁器で、白磁に呉須と呼ばれる薄い藍色の手書きの柄が特徴だ。
窯元の東窯さんに協力を依頼し、割れてしまった器など捨てるしかない破片を何かにできないかと考え、アクセサリーに生まれ変わらせることになる。

東窯さんから提供してもらった割れたままの砥部焼をそのまま使用するわけではない。
どのカケラを使用するか、どれをペアにするかの選定をデザイナーが行い、さらにそのカケラを研磨しなければならない。
研磨を終え、角の尖りがなくなった後は、継ぎ合わせ作業がある。
継ぎ合わせに使用するのが、日本の伝統的な修復技法である“金継ぎ”というもの。
金継ぎとは割れや欠け、ヒビなどの陶磁器の破損部分を漆によって接着し、金などの金属粉で装飾して仕上げる修復技法だ。
金継ぎによって継ぎ合わされたカケラは、それぞれ柄・サイズ・形が違い、1点物となる。
最後にピアスポストやリングをつけて完成となる。

制作には時間がかかり量産もたやすくないが、携わっている職人や伝統に恥じない完成度だ。
例えば手間のかかる研磨作業、この作業があるから金継ぎの漆が付きやすく、商品の印象も柔らかくなる。
こうして商品になるまでの工程にそれぞれ職人を通すことで、確実な良いものが出来上がる。
現在は金継ぎのみだが、銀継ぎも試作中みたいだ。
銀になるとより一層清楚な印象になる。
砥部焼や金継ぎなどの魅力を知ってもらうアクセサリーブランドになるだろう。
捨てられるはずのカケラをアクセサリーに生まれ変わらせるまだ始まったばかりのプロジェクト“カケラカケル”。
生産体制や販売体制を練り春から本格的に始動される。

https://www.instagram.com/jibasan_project/

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